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僕たちの好きだった革命

昨夜、もりおか劇場で見た。鴻上尚史はいつもSPAでコラムを読
んでいるし、私のデスクの脇には、今も朝日新聞に彼が書いた「いじめ
られている君へ」が貼ったままだ。これは今日本中でいじめを受けてい
る子どもたちに向けた、甘さのない最も的確なメッセージだと思うから
だ。戦闘的に、したたかに、しぶとく生き抜くことを、子どもに語る文
章は、本当に秀逸だと思う。

自称鴻上シンパの私の劇への感想は、近来まれに見る駄作としか言いよ
うがないものだった。
役者の動きにも台詞にも、まるで切実さが感じられない。昔、高田馬場
の小さな芝居小屋で観た、つかこうへいの「初級革命講座飛龍伝」と比
べてしまう。あふれるような肉体の叫びやどろどろの情念も、狂騒も、
鬱屈も、なーんにもない。舞台に立ってるひとがひとにすら見えない。
カスカスの力ない台詞群は安手のテレビドラマのようだった。鴻上さ
ん、台本だめだよこれじゃあ。こんな絵空事じゃあ、演劇じゃあない。
まるでテレビを早送りで見ているようなバラエティショーだ。
話の筋もひどい。結局、自分たちでは自主文化祭に他の生徒を集められ
ず、ラップのカリスマに集客も依存する有様。最後は神頼みなのか。

私は全共闘世代じゃあないし、やりたい放題の全共闘世代を早く前をど
けって思ってきた方の人間だけれど、これでは当事者たちは本気で怒る
よなあ。
中村雅俊、がんばってたけど。岡林信康の「私たちののぞむものは」の
歌は、やはり無理。言葉に力がなさすぎる。

蟹工船の描いた貧困と、今のいのちがけで時間と自分を削るだけの派遣
社会がだぶる現実日本社会なはずなのに、劇ではまるで現実とシンクロ
していないのも、何でなのだろう。

長い帰り道、ぶすぶすと満たされることなく終わった今夜の劇を何度も
何度も思い返した。そういえば、昔、つまらない劇を見終わった夜って
こうだったなあ。

ふと脳裏をかすめるのは、もしかして演劇人そのものがどこか弱ってい
るんじゃあないかという疑問だ。でも岩手に来てから10数年、まった
く劇を見てないからそうも言えない。これから冷静に芝居を見てみよう
かと逆に思った。
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