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あしながおじさん

春が近づいて来た。でも昨日は、吹雪模様の中、お葬式があって集落の方々と一日ずっといっしょだった。こういう時間を共有していると、ここに生きているんだなあと実感する。私が移住するずっと前から続いている暮らしがあることを。
がっこうが廃校になる前の昭和30年代後半、まだ電気も来ていない時代に。テレビを寄贈してくれた方がいてそこから水力発電をPTAや先生たちの力で電気を自力でひっぱって、学校でついにテレビを観た思い出(つまり初めて電気がついて、集落の全員でテレビを観たのは学校だった!)を当時小学生だったお母さんが語ってくれた。
ここまでは以前にも聞いていた話だったのだが、昨日はそのあとがあった。

当時、ブラスバンドなんて町内のどこにもなかった時代に、楽器一式を寄贈してくれた方がいたそうだ。テレビの贈り主といっしょの方だが、名前は匿名。子どもたちは、いつしかその方のことを「あしながおじさん」と呼んでいたそうだ。そして東京への修学旅行。神奈川県にある郵便局の消印を頼りに探し出し、ついにあしながおじさんと対面できたのだそうだ。
その後、ブラスバンドの指導に東京から専門家に来てもらったり、そんなことまでもあしながおじさんは手配してくれたのだという。子どもたちも、農繁期に学校には行けなくても楽器の練習だけは家事の合間に山の中でやったんだよと教えてくれた。そして町内パレードの晴れ舞台にみんなで上がった感動は忘れられない。町内といってもはずれの山の奥深くの小さな分校の子どもたちが成し遂げた誇りは、今もお母さんの胸に息づいているのだ。

集落でずっとご一緒に暮らしてきた方が亡くなった悲しみの中で、聞いていてなんだか私も気持ちがふっと明るくなるお話だった。
寒さに震えながら、上外川(かみそでがわ)の集落に住む私たちは春を待っている。心待ちにしている。
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