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ゆらいでいるところでブレない

演出家故竹内敏晴さんの最後の語りおろし自伝、「レッスンする人」(藤原書店)を読んだ。2年前に出ていたのにまったく気づかなかった。このブログにも何度か書いたが、私は若い頃、竹内演劇研究所8期生、研修課生としてまなんだ(当時はかなりちゃらんぽらんで遊んだ?という方が近いか)ことがある。
巻頭にはモノクロ写真が4ページ。稽古風景の中に自分の姿があることに気づいた。誰にもわからないだろう。でも私は自分だからわかる。稽古場の張りつめた空気感が甦る。
竹内さんの自伝は未完成のまま閉じられてしまった。著作全集も準備する間もなく。
でもそれでいいのかもしれない。現場で動くこと、思考することを何よりも大切にしていた人だからだ。彼の大切にしたことは、その場に流れているもの、関係性の中にしか姿をあらわさないという気がする。だから弟子もノウハウも残さなかった。

それにしても巻末にある愛娘竹内唯さん(新国立劇場バレエ団バレリーナ)の追悼文がいい。私は号泣した。よけいなものは何もないけれど、そぎ落とした美しさと悲しさが際立つ。
インタビュアーの今野さん(私の一級前の7期生にいた方だ)が、竹内さんを評して、「いつもゼロからはじまる。で、いつもゆらいでいる。そのゆらいでいるところでブレないというか、そういう印象が強い」と述べている。最大の賛辞だと思う。

ゼロ。そしてゆらいでいるところでブレないっていい表現だなあと思う。クソ正直なくらいに自由だ。首相官邸前がデモで揺れている。国が揺らいでいる(揺らぎたくない人たちはふつーのひとに何ができるかとたかをくくってるだろう)。いじめで教育委員会がゆらいでいる。もっと揺れてほしい。もっとぶれてほしい。あわてだすくらいに。混沌の中にしか創造は生まれないのだから。
私も今週末は大学の集中講義で東京にいる。金曜の夜にはデモに参加できるかのしれない。
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